【Once again to the Rider】 Vol.4


走っている間は、すべてが『あの頃』のままだった。

文:北岡博樹

スタイルを重視するなら、走りの楽しさは諦めるしかないのか?
でもそれは違う。W800 CAFEには当てはまらない。
クラッチをつないだ瞬間から、走ることしか考えられない――。
はじめてモーターサイクルを走らせた時のことを思い出す……
昔のボクは『走るだけ』で、どうしてあんなに幸せだったんだろうか?

  単純だった。でも幸せだった。
一度でもモーターサイクルに乗ったことがある人は、それをはじめて自分で走らせた時の感動を、生涯忘れることはないだろう。

エンジンの躍動感、風の音、流れていく景色。

すべてが新しくて『こんなにオモシロい乗り物があったのか!?』って驚いたと思う。

アテも無く、行き先も決めずに走り回って、その日が終わる……

それだけでクタクタになって、でも、その1日は完璧に満ち足りていた。

昔はモーターサイクルのことなんてよく知らないから、自分の愛車が世界のすべて。

そこから少しづつ経験を積んで、スポーティに走ることの興奮、ツーリングの感動、エンジンに味わいがあるっていうことを学んでいく。

あれから何年も経って、みんな大人になったはずだ。

まだモーターサイクルに乗り続けている?

それとも、何らかの理由で遠のいてしまった?

どちらでもいい。

ただ、あの日の感動をもう一度……と願うなら、すこしだけW800 CAFEの話を聞いてほしい。

  求めるものは『速さ』じゃない
モーターサイクルを走らせることは、いかにそれをイメージ通りに操れるか、という事になる。

突き詰めれば『速く走ること』だって同じだ。

だけど大人になった今、求めるものはスピードやスリルじゃない。

いつもとは違う非日常と、その中でしか得られない達成感。

本当に欲しいのは、たったそれだけなのだ。

そういう人にはきっと新型W800 CAFEがスッと馴染む。

理由はW800 STREETが純粋にエンジンの味わいを楽しむモーターサイクルだとするならば、CAFEは味わいのある『走り』を楽しむモーターサイクルだから。

それは似て非なるもので、CAFEの走りはSTREETとはまるで違う。

CAFEはグリップヒーター標準装備

W800 CAFEの走りを決定付けるのはクラブマンスタイルのハンドルバー、そしてW800 STREETよりも20mm高いシート高になるカフェシートのふたつ。

これらはカフェレーサーらしいスタイルの基盤となりつつ、CAFEのハンドリングを大きく変えている。

その乗車姿勢について、身長154cmの平嶋夏海さんが言う。

『走り出してみるとハンドルの角度も距離感にも違和感がないんです。ライディングポジションはつらくないから、長距離も走れそう。CAFEは走ったほうが良さがわかりますね』

確かにそのとおりで、停車状態で跨ると、それなりの前傾姿勢を感じるCAFE。

けれど走り出した直後からすべてがフィットして、気持ちよく収まるような感覚がある。

『CAFEはリーンウィズでワインディングを走るのが、すごく楽しい!ここまでSTREETと違うと、乗り比べ甲斐がありますね』

普段、趣味として愛車でジムカーナを楽しむ平嶋さんは走りに対して鋭い感覚を持っている。

『攻めて攻めて!じゃない。そうじゃなくても楽しいんです。ブレーキが優しくて、サスペンションも柔らかすぎない。全部しっとりしていて、それが気持ちいいんです』

新型W800シリーズはSTREET、CAFEともに最新技術で新設計されたフレームと、前後ともに18インチとなったホイールを手に入れている。

走るための進化だ。

そして、それを最大限に感じられるのは、きっとCAFEの走りだろう。

  モーターサイクルと、ひとつになる
ブレーキは狙ったポイントを外さない。

18インチとなったフロントホイールは、車体をイメージ通りの走行ラインに導いてくれる。

そしてクラブマンスタイルのハンドルとカフェシートによるライディングポジションが完全にシンクロする……

そこからW800 CAFEの走りには、独特の世界が広がるのだ。
 
  カフェレーサーとしての愉悦
スロットルを開けた瞬間からの、まるで後輪1本に乗るかのようなフィーリングは旧車さながら。

ノスタルジーすら感じるハンドリングと加速感に、ヘルメットの中で思わず笑みがこぼれる。

そこで驚くのは、旧車然としたハンドリングの中に、現代的なフロントタイヤの確かさを同時に感じることだ。

クラシカルなだけじゃない。

最新技術によって、走ることを思う存分に味わい尽くせる安心感が組み込まれている。

余裕を持って、コーナーを味わう。

なるほどこれは『大人のスポーツ』というべきだろう。
     
でも乗り手としては、完全にカフェレーサー気分だ。

個性的なフロントカウルに伏せるようにして、スクリーン越しに次なるコーナーを見据える。

さて、次はどう処理しようか?

普段の暮らしの中で、これほど集中することなんてほとんど無い。

適度な緊張感が心地いい。

でも、これこそがモーターサイクル!

そこにあるのは、心が躍るような高揚感だけ。

操ることに一生懸命で、他のことなんてすべて忘れてしまう。

W800 CAFEは、間違っても見た目だけのカフェレーサーじゃない。

その走り、その一体感にこそ『真髄』がある!

  失くしてはいけない気持ちをW800 CAFEが呼び起こす
昔はモーターサイクルが傍らにあるだけで、すべてに満足できていた。

その理由は、この高揚感だ。

いつだって同じシチュエーションが無くて、常に変化が連続する。

それを自分の力で乗り越えていく達成感。

欲しかったのは……足りなかったのは、これだ。

W800 CAFEでワインディングを走れば、その感覚はいつだって鮮明に呼び起こされる。

ライダーとしての自分が、当たり前のようにやっていたこと。

昔は確かに、連続する変化に真っ向から挑んでいく自分がいたのだ。

変わらない毎日に埋もれて、冷めているフリをしていないだろうか?

でもライダーという人々の本質は、そうではない人とは大きく違う。

隠していても、実のところは『ココロの温度』が高めのはずだ。

もう昔には戻れないと、決めつけるのはまだ早い。

W800 CAFEでワインディングを走れば、自分があの頃と何も変わっていないことに気がつくはず。

『今日より未来の自分』をどう走らせていきたいだろう?

その判断をするまえに、願わくば一度W800 CAFEの走りを感じてほしい。

人はそんなに簡単には変わらない。

スクリーン越しに迫るコーナーを見据えて、ふと境地に至る。

人生って、モーターサイクルで走るワインディングロードみたいなものじゃないか!

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